スパイラルアップコーチング

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コミュニケーションの基本はキャッチボール

「コミュニケーションの基本はキャッチボールだ」
この言葉、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
でも、実際に“キャッチボール”のように会話をしている人は、どれくらいいるでしょうか?

職場では、上司が一方的に話して終わる会議。
報告をしても「で?」の一言で終わる上司。
あるいは、部下の話を聞いているつもりが、気づけば自分の意見を押しつけてしまっている。
そんな場面、思い当たる人も多いと思います。

では、なぜコミュニケーションがうまくいかないのか。
そして、「キャッチボール」とは具体的に何を指すのか。
今回は、その本質を少し掘り下げてみましょう。


一方通行の「ピッチング」になっていないか?

キャッチボールは、ボールを“投げて”“受け取る”行為の繰り返しです。
投げっぱなしでも、受けっぱなしでも成り立ちません。

ところが多くの人は、会話の場面で「投げるだけ」になっています。
自分の言いたいことを並べるだけで、相手がどう受け取ったかを確かめない。
これではキャッチボールではなく、“ピッチング練習”です。

たとえば、こんなやり取り。

上司:「もっと考えてから行動しろ!」
部下:「……はい」

これで終わってしまうと、相手が本当に理解したのかどうかは不明です。
「考えるって、どの程度?」「行動とは何を指しているの?」
そんな疑問が残ったまま、部下はまた同じミスを繰り返すでしょう。


ボールを“受け取る”とは、理解すること

キャッチボールの「受け取る」とは、単に聞くことではありません。
「相手の意図を理解しようとすること」です。

聞く(hear)と聴く(listen)は違います。
耳に入っているだけでは、コミュニケーションは成立しません。
相手が何を感じ、なぜその言葉を選んだのか。
背景を想像しながら受け取ることが、“聴く力”です。

もし上司が「なんでそんなことしたの?」と言ったとき、
ただの詰問ではなく、「あなたの考えを知りたい」という意図かもしれません。
一見同じ言葉でも、受け取る側の理解力次第で意味は変わります。


“投げ返す”とは、反応を返すこと

キャッチボールでは、受け取ったら必ず投げ返します。
それが次の展開を生み、リズムをつくります。
会話も同じで、「相づち」や「質問」、「感想」などの反応があるからこそ続きます。

たとえば、部下が「このやり方で進めてみました」と報告したとき、
上司が「なるほど、なぜその方法を選んだの?」と返す。
これが“投げ返し”です。
こうした反応があると、部下は「聞いてもらえている」と感じ、信頼関係が生まれます。

逆に、無反応で終わると「どうせ聞いてもらえない」と感じてしまう。
結果、報告や相談の頻度が減り、組織の風通しが悪くなります。


タイミングと距離感も大事

キャッチボールは、相手との距離やスピードを考えながら行います。
強く投げすぎれば相手が受け取れないし、近すぎてもやりにくい。
コミュニケーションも同じで、相手に合わせることが大切です。

たとえば、落ち込んでいる部下に厳しい指摘をしても響きません。
逆に、緊張感が必要な場面で優しすぎても効果が薄い。
相手の状態を観察し、言葉のスピードやトーンを調整することが、
ビジネスにおける“キャッチボールの技術”です。


上手なキャッチボールができる人は信頼される

コミュニケーション上手な人ほど、「話し上手」というより「聞き上手」です。
彼らは相手のボールをしっかり受け止め、丁寧に投げ返します。
一方的に話すのではなく、テンポよく会話のキャッチボールを続けるのです。

結果として、相手は「この人とは話しやすい」と感じます。
つまり、信頼される人になる。
それが、チームの成果や人間関係の質に直結します。


経営者・リーダーこそキャッチボールを意識しよう

リーダーシップというと、「ビジョンを語る」「決断する」といったイメージがありますが、
本当のリーダーシップは“対話”の中にあります。
部下の声を聞き、意見を受け止め、それをもとに方向性を示す。
この繰り返しが、組織の一体感を生むのです。

もし職場の雰囲気がぎこちないと感じたら、
まず「自分が投げっぱなしになっていないか?」と振り返ってみましょう。
そして、相手の言葉を一度“受け止める”意識を持つ。
それだけで、関係性は少しずつ変わります。


まとめ:コミュニケーションは“技術”であり“習慣”でもある

キャッチボールは、練習すれば誰でも上達します。
最初はぎこちなくても、続けていくうちに自然とタイミングが合ってくる。
コミュニケーションも同じです。
日常の会話で、「相手のボールをどう受け取るか」「どう返すか」を意識するだけで、
チームも人間関係も驚くほどスムーズになります。

コミュニケーションの基本はキャッチボール。
あなたは、相手のボールをちゃんと受け取っていますか?
それとも、投げっぱなしになっていませんか?

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